ポータブルミキサーの製作













特性試験を行ないました。


Lチャンネル

Rチャンネルです。
どちらも70Hz〜20kHzぐらいのアンプです。

歪率Lチャンネル。


歪率Rチャンネルです。
どちらのチャンネルも0.7〜0.8%でまずまずでしょうか。

テストはch1で行ないましたが、結果はch1〜ch3までどれもほぼ同じでした。

最後にバッテリーを手配して、バッテリーパックを作成します。
天板にバッテリーを取り付け、充電と作動時間の確認をします。
又、天板の塗装で終わります。
しばらくお待ちください。

バッテリーが来ました。

単3型タブ付ニッケル水素電池です。
10本直列に配線して、プラ板で上下をはさんで76mm幅の収縮チューブでカバーします


接続ケーブルを付けてドライヤーでチューブを収縮しました。


プラ板を加工してバッテリーケースを天板に取り付けます。
工作用のプラ板は高いので、100均のA4ファイルのカバーを使います。


天板加工も終わり、塗装して組みあがりました。
この後バッテリー充電とバッテリーでの動作時間の測定です。


今回のケースにはベルト用のフックを付けていますがこれらはSONYの廃棄した機材から取り出した金具です。ベルトもSONYのカメラ用のものです。
キャノンコネクターもオス、メスが放送機材と合わせてありますが、一般にはメスIN、オスOUTでよいと思います。
又、電源コネクタもキャノン4Pと充電用ジャックを使いました。
キャノン4PコネクターもSONY機材の使い回しです。

このコネクタは接続ピンの他に接続すると押し込まれるピンがあり、これがマイクロスイッチを押して回路が切り替わります。
キャノンコネクターで外部電源を使うとバッテリーはオフとなります。又充電ジャックを使うとミキサーは安全のためオフとなります。
このキャノン4Pは一般販売されていません。一般のキャノン4Pに別途SWを付けてもよいと思います。

POWER.pdf へのリンク
次に、充電器ですがこれはウルトラスマートDCチャージャー1A2.4V〜14.4V用
入力10V〜20VDC オートスイッチング
出力電圧 2.4V〜14.4VDC
充電電流1.0A(1000mA)
対応バッテリー ニカド、ニッケル水素
           2セル〜12セルで容量1000mAh以上
カット方式 Δピークオートカット

バッテリースペースで去年ネット購入した2980円という優れものなのです。
今回電池もここで購入しました。
電池はニッケル水素2200mAhです。270mA流れますので計算上は8時間8分持ちます。


充電してSONYのECM-672を1本ファンタム電源で使用してヘッドホンでモニターしながら動作時間を測定しました。
結果は7時間50分でした。
もう1度充電します。

充電器の赤いランプがグリーンになったら終了です。写真ではグリーンが白になっていますがグリーンが点灯しています。
充電時間は2時間20分でした。
次はマイクに電池を入れて、ファンタム電源オフで測定します。

ファンタム電源オフでは8時間40分でした。

アンプの校正について補足説明です。
ライン入力で入力VRを9時の位置で0dB(0.775V)入力のとき0VUに合わせています。
マイク入力は理論的には入力VRを9時の位置で-60dB(0.78mV)なのですが、少しゲインが足らないようなので再度測定します。

ライン入力0dBで0VUは次の通りです(0.775Vが誤って0.778Vになっていますがこのままで説明を続けます。)


これを-60dB(0.775mV)にすると


+2.5dBオーバーします。CH1VRを少し絞って0VUにあわせます。



もう1度ライン入力0dBにします。


この場合は-2dBとなります。
設計値では入力は0dB、-60dBとなっていますが-58dBのようです。

又、各CHVRのCALの位置はマイクレベルでー60dBの信号を16dBゲインアップします。-76dBです。計算値では0.12mVで0VUです。



カセットデンスケとICレコーダーを使っています。
今後、組み合わせによる特性なども調べていきます。


組み合わせ特性を調べる前に、今回の製作で気がついた事について先に述べます。

まず基板の大きさですがコストを考えて1枚にしましたが、
1.チャンネル別アンプ
2.マインアンプ、ヘッドホンアンプ、VUメーターアンプ
3.ファンタム電源
この3枚に分けれる様基板カットラインを入れておくと必要に応じて基板をカットしケースを小型に出来ます。
今回ピンヘッドとピンソケットを使いましたが、すぐに外れるのが問題です。
ロックできるコネクタとしてナイロンコネクタがあります。
5ピンソケット、ZL2503-5PS、 3ピンソケット、ZL2503-3PSがあります。
マルツで5ピンが@17円、3ピンが@39円で購入できそうです。
5ピンが安いのは需要が多いのでしょうか。このソケットはオス、メス、のセットです。
基板を再設計する必要もあり、基盤を作るかどうか又検討が必要です。


さて、遅くなりましたが組み合わせの特性を調べました。
今回作製したミキサーとカセットレコーダTC-D5 PROUです。


レコーダーの入力はキャノンオスマイクレベルで、出力はRCAラインレベルです。(関係ない話はカットしました)

ミキサーを経由したカセットレコーダーのライン出力です。

Lチャンネルです。
上がドルビーON、下がOFFです。以下全て同じです。

Rチャンネルです。

歪率Lチャンネルです。

歪率Rチャンネルです。
まあまあでしょうか。

ドルビーが影響しているのは、録音と再生のバランスが良くないようです。
周波数特性がドルビーONの時に15kHzあたりまでで、OFFの時に20kHzまで出るのは不思議です。

レコーダーの録音特性や音量による特性変化なども測定予定でしたが、色々と忙しくなってきたので、ここで一旦終了とします。



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