ポータブルミキサーの製作














使ってみると色々と問題点が出てきました。

1.チャンネルごとの増幅率が違うためチャンネル別VRの位置がばらばら。
2.パンポットを採用しましたがまったく必要なくスイッチで良い。
3.マイクアンプ増幅度が不足。
4.ファンタム電源不調、100KHzノイズが大きく出ているためVUメーターが、
無音でも大きく振れる。

そこで次のように回路を変更しました。

マイクアンプの後に半固定で出力調整する。
ラインアンプの間でチャンネルVRを入れる。
パンポットをやめてL,RのON,OFF、SWを使う。
マイクアンプの増幅率は変更できないのでラインアンプの増幅率を上げる。
結果的にマイクアンプはSA2011+2114の1段まで、ラインアンプは2114後半
1段で10倍、20dBとします
ファンタム電源はローパスフィルターを追加する。
又、今回省略したのですが、やはり当初設計してあったとおりファンタム電源は回路全体をシールドする。
回路構成は次の通り


mixblock4.pdf へのリンク
これから改造について説明します。
まず、基板の改造として穴を開けます。
VU回路の穴は入力用の配線を基板表で出来るように開けます。


さらにパターンのカット
ライン用アンプを2つに分割するため

半固定用の穴
ラインアンプの増幅率調整用

更に2ヶ所穴追加
チャンネルVR配線用

半固定を配線します。一部半固定の穴が回路パターンにかかったのでその部分をバイパス
(マイク電源部、下の写真のように黄色のリード線でバイパスしています。)


半固定の改造部は
スイッチの部分は今は無視しています
オペアンプ1段目と2段目の間に10kΩVRと1μFを入れる。
2段目オペアンプ47kΩ47kΩ+50kΩとしていましたが、100kΩ±20%とするため、
ここでは68kΩ+50kΩとして増幅率を調整します。


基板上の47kΩ上側に68kΩの片足を取り付けてあけた穴から裏に回し半固定1番端子へ、
2番3番を短絡して基板47kΩ下側へつなぎます。
これで基板上の47kΩの場所に68kΩ+50kΩ半固定を入れたことになります。
また1段目と2段目の間については、パターンをカットしカットしたパターンa,bからここでは
a黄 B白のリード線を出し追加した穴から表のVRにつなぎます、白は1μFのコンデンサー
を間に入れます。


ファンタム電源については基板上ではパターン通り組みます。パターンをカットするところは

6倍圧回路の最後のダイオードの先が表面につながるところです。
シールドケースで覆うのでケースから電圧のかかっている回路が出ないようにします。
基板上の回路と追加の回路(ローパスフィルター)を2階建てで作りました。
1段目の枠です。
1段目シールドケースと基板裏側シールドケースです。グレーのテープは絶縁用です。


ローパスフィルターとビニール板で作ったフィルターの裏に当てる絶縁板です。


LPFを1段目シールドケースの上に重ねます。

6倍圧回路の最後のダイオード先とアース側に配線し基板に取り付けます。
基板裏もシールドします。

この状態で回路試験をします。
ミキサー3チャンネルのうちCH3のでテストするのはファンタム電源に一番近いからです。
テストの結果は
マイク増幅率アップ   OK
ライン増幅度      OK
ファンタム電源電圧   OK
電源ノイズカット    OK
ファンタム電源でのマイクテストはSONY ECM−672で行ないました。
ファンタム電源から出ていたノイズも綺麗にカットされていました。

マイク入力用トランスやマイク回路などもシールドすれば更に効果が出ると思います。
ここで最終回路図を表示します。


改造2.pdf へのリンク

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